App Store新機能!App内イベントについて徹底解説

2022年5月31日

App Store新機能!App内イベントって何?


App内イベント(In-App Events/IAE)は、2021年10月27日にリリースされたApp Storeの新機能です。
iOS15およびiPadOS15以降の端末で、「イベントカード」と呼ばれるアプリ内で開催されるイベント情報がApp Store上で表示されるようになりました。

このイベントカードは、App Storeでアプリをインストールしていない未インストールユーザーに対して、自社のアプリを見つけて興味を持ってもらいやすくなる効果や、アプリをインストールしているが使用していない休眠ユーザーへイベントに興味を持ってもらうためのアプローチができる効果もあります。

App内イベントのメリットは?

App内イベントのメリットはユーザーのアプリのインストール状況によって変動します。

❶ 新規ユーザーの獲得によるDL数の増加
App内イベントを活用することで、スクリーンショットの他に視覚的にユーザーにアプリの魅力を伝えることができます。
イベントに興味を持ってもらうことで、インストール率の増加が期待できます。

❷ 既存ユーザーのアクティブ率の維持
アプリはインストールしてから日数が経つほど、ユーザーのアクティブ率が低下してしまいます。
App内イベントを活用することで、定期的にユーザーに刺激を与えることができ、アクティブ率の維持が期待できます。

❸ 休眠ユーザーの利用再開のきっかけ
アプリのインストールはしているが利用していないユーザーに対し、イベントに興味を持ってもらい利用再開を目指すことができます。

App内イベントはどのように表示されるか

App内イベントは、「イベントカード」と呼ばれるカード方式でApp Store内の各所にに表示されます。

画像引用:https://developer.apple.com/jp/app-store/in-app-events/

▼ プロダクトページ
イベントの開始日や優先順位に応じてリストで表示されます。
アプリのダウンロード状況によって掲載位置が変動し、DL履歴のあるユーザーはアプリを削除している場合も含め、スクリーンショット画像の上に表示され、DLしたことがないユーザーはスクリーンショット画像の下にイベントカードが表示される仕組みになっています。

▼ アプリ検索結果画面
インストール済みのアプリはスクリーンショットが表示されない仕様になっていますが、イベントカードはインストールをしていても表示されます。
そのため、アプリインストールの有無に関わらずイベントを宣伝することができるため、インストール済みユーザーでも開催されているイベントや、開催予定のイベントを簡単に見つけることができます。
このイベントカードは、イベント名でも検索することができます。

▼ 「ゲーム」「App」タブ
ユーザーに合わせてパーソナライズされたおすすめイベントが表示されます

▼ 「Today」「ゲーム」「App」タブ
エディターチームが厳選した特筆すべきイベントや革新的なイベントが掲載されます

App内イベントのイベントカードはどんな仕組み?

イベントカードを押すとどうなるか


イベントカードは、画像と簡単な説明が記載されている状態で表示されます。
このイベントカードをタップするとイベントの詳細ページが開き、詳細な説明文と大きな画像が表示され、ユーザーはさらに詳細な情報を得ることができるようになっています。

インストールしたことがないユーザーは「入手」ボタンでアプリのインストールをすることができ、インストール済みユーザーは「開く」ボタンを押すことでアプリが開き、イベントに参加することができます。

イベントの開始を伝えてくれる「通知ボタン」


イベントカードは、イベント開始日の最大14日前から公開することができます。
ベルボタンを押すことで、イベント開始時に通知を受け取ることができるため、イベント開始のタイミングを忘れずに参加することができます。

アプリストア以外での活用法も!

App内イベントを設定すると、イベントごとにApp Store URLが生成されます。
このURLはApp Store以外の場所で使用でき、ストア外でイベントの宣伝をすることが可能です。
URLをタップするとイベント詳細ページが表示され、「入手」または「開く」ことができます。
イベントが終了している場合や、イベントカードに対応していないバージョンOSの場合、アプリのプロダクトページに遷移します。

イベントカードの設定方法

イベントカード実装前の確認に確認したいこと

・イベントの提出はApp Manager、Admin、Account Holderの権限を持っているアカウントのみ
・最大10件の認証済みイベントを設定することができる
・一度に公開できるイベントは5件まで
・イベントの審査を提出すると審査結果が出るまで他のイベントの審査提出ができない

AppStore Connect内「In-App Events」セクションイベントの作成と管理を行うことができます。
In-App Eventsセクション内でイベントカードとイベント詳細ページで使用するメタデータとメディアの追加を行います
プレビューページでどのように表示されるかを確認することができます。

イベント名

30文字以内で、ユーザーに何のイベントなのかが分かるように設定を行います。

■注意事項
・「ライブストリーミングを視聴しよう」などの、コールトゥアクションやタグラインは避ける

簡単な説明

50文字以内で、App内イベントの概要について簡潔にまとめてください。

■注意事項
・サブスクなどの登録を促すアクションや価格の表記はしない
・「最高」「1番」などの最上級表現、実証できないフレーズは使用しない

詳細な説明

120文字以内で、獲得できる報酬など、イベントの詳細情報を記載します。

■注意事項
・サブスクなどの登録を促すアクションや価格の表記はしない
・「最高」「1番」などの最上級表現、実証できないフレーズは使用しない

イベントカードとイベント詳細メディア

App内イベントを紹介する画像やビデオを追加します。
色や使用するイラストのスタイルを統一させ、イベントとの一貫性を持たせることが重要です。
動画にする場合、ビデオは自動的にループ再生されるため、スムーズにループするビデオを作成する必要があります。

■注意事項
・サブスクなどの登録を促すアクションや価格の表記はしない
・「最高」「1番」などの最上級表現、実証できないフレーズは使用しない
・境界線やグラデーションを追加しない
・可能な限り、メディア内でテキストやロゴを使用することは避ける
・特に、イベント名やApp名が含まれている場合は、使用しない

画像とビデオの仕様

イベントカードの画像、ビデオの仕様要件は下記のようになります。

 

種類 サポートされる拡張子 アスペクト比 最小サイズ/解像度 最大サイズ/解像度
カードの画像 .jpg、.jpeg、.png 16:9 1920x1080px 3840x2160px
カードのビデオ .mov、.m4v、.mp4 16:9 1920x1080px、30fpsまたは60fps 3840x2160px、30fpsまたは60fps
詳細ページの画像 .jpg、.jpeg、.png 9:16 1080x1920px 2160x3840px
詳細ページのビデオ .mov、.m4v、.mp4 9:16 1080x1920px、30fpsまたは60fps 2160x3840px、30fpsまたは60fps
※2022年5月31日時点

Badge

イベントバッジの設定ができ、ユーザーにイベントのタイプを伝えることができます。
イベントのタイプは7つあり、設定したバッジはイベントカードとイベント詳細ページに表示されます。
下記の7つにあてはまらない場合はイベントとみなすことができないため、提出することができません。

■challenge
ユーザーに一定期間内に目標達成を促すアクティビティです。
期間内に目標レベルに到達することなど、既存の機能をユーザーに最大限楽しんでもらうための方法です

■competition
ランキング上位や受賞を目指してユーザー同士で競い合うアクティビティです。
プレイヤー同士の対戦などが例で、こちらも既存の機能をユーザーに最大限楽しんでもらうための方法です

■Live event
全てのユーザーが同時に楽しめるリアルタイムイベントのアクティビティです。
ライブストリーミングなどが例です。

■Major update
アプリやゲームの新機能や重要な機能やコンテンツ体験を紹介するものです。
ゲームの新しいダンジョン解放などが例で、小さなバグ修正やUI変更は対象になりません。

■New Season
新しいコンテンツやストーリーライン、メディアライブラリを紹介するものです。
番組の新シーズンや、ゲームのシーズンパスなどが対象です。

■Premire
新しく公開されるコンテンツやメディアを紹介するアクティビティです。
新しくリリースされた映画や音楽が対象になります。

■Special event
上記に当てはまらない内容のイベントの際に利用します。
コラボや複数のバッジに該当する場合はこちらを選択します。

country or region Availability

国や地域の配信状況の設定、イベントの開始〜終了日時、公開日時のスケジュールを設定することができます。
イベント開始日時の前に公開する場合、イベントカードにイベントの日時が表示されます。
イベントの期間が最大31日までの長さで設定でき、開始日の最大14日前から公開することができます。

国や地域ごとに公開情報を設定することや、日時のカスタマイズも可能です。

Event Purpose

イベントの目的の設定を行います
Apple Storeでパーソナライズされたおすすめを表示するために使用される要素の一つになります。

Additional information

■event deep link
アプリをインストールしているユーザーがイベントカードの「開く」をタップすると、直接そのイベントページに遷移します。
リンクを設定するためにユニバーサルリンク(Apple推奨)またはカスタムURLのいずれかを選択して記載してください。

■Priority
イベントの優先順位を指定することができます
他のアプリのイベントとの優先順位ではなく、設定するアプリ内でのイベントの優先順位の設定になります。

■Requires In-App Purchase or Subscription
イベントに参加するためにアプリ内課金やサブスク登録が必要であるかを選択することができます。

参考サイト:
App内イベント – App Store – Apple Developer
Get started with in-app events – Tech Talks – Videos – Apple Developer

まとめ

イベントカードを作成する時はコンセプトを決めて、ユーザーにとって魅力的なコンテンツになるように設定を行うことで、新規ユーザーの獲得や休眠ユーザーの復活を期待することができます。

G-KITでは、イベントカードの作成も行っております。
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この記事を書いた人
nagi y
入社してもうすぐ4年が経ちます。月日の流れは早いですね。