Apple Search Ads(ASA)とは?運用方法と失敗しない3つのポイント

2022年1月31日

アプリマーケティングの必須媒体、Apple Search Ads(ASA)。
このASAのアカウント開設から運用方法、運用のコツまでをわかりやすく記載しています。
インストールが伸び悩んでいるアプリマーケターの方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

Apple Search Ads(ASA)とは?

Apple Search Ads(ASA)とは、Appleが提供するインターネット広告プラットフォームです。

iOS用のアプリ検索プラットフォーム「App Store」で、検索されたキーワードに応じて表示される「検索連動型広告」に分類されます。2018年に日本に上陸した比較的新しいプラットフォームでありながら、今やアプリマーケターの必需品となりつつあるApple Search Ads。

本記事ではこのASAの詳細について説明していきます。

広告の掲載場所

Apple Search Adsは、その名の通りAppleが提供する検索広告です。

広告が掲載される場所は、iPhoneやiPadを中心とする、iOSのアプリ検索プラットフォーム「App Store」内に限定されます。

App Store内では、「検索タブ」の検索結果画面の他、検索タブで検索する前に表示される「あなたにおすすめ」内に掲載される「Search Tab」で広告を掲載することができます。

課金方式

Apple Search Ads(ASA)では、ブランによって2種類の課金方式が設定されています。

Basicプランでは「インストール課金」、Advancedプランは「タップ(他媒体のクリック)課金方式」です。

特徴

Apple Search Ads(ASA)の大きな特徴として、App Storeに広告を掲載できる唯一の媒体であることが挙げられます。

アプリ検索プラットフォームなので、必然的にアプリをインストールしようとしている人に広告を表示することが可能です。この特徴により、他媒体よりもCVRが高い傾向があります。

ASAをうまく利用すれば、アプリプロモーション全体のパフォーマンス向上につながる、非常に重要な媒体となります。

Apple Search Ads(ASA)のプランについて|AdvancedとBasic

AppleSearchAds(ASA)には、2種類のプランが用意されています。

インストール課金方式で自動に任せる、自分で運用しないことを前提とした「Basic」と、手間はかかるが、料金の制約がなく、運用の自由度が高い「Advanced」。
2種の詳細を以下に記載しています。

プラン Basic Advanced
課金方式 インストール課金 タップ課金
予算上限 $10,000以下 なし
運用レバー ほぼなし 細かい運用が可能
配信面 検索結果のみ 検索結果+Search Tab
運用結果 細かい粒度では確認不可 細かい粒度で確認可能

Basicプランは手間もかからず簡単に始めることができる、さらにインストール課金なので低リスクですが、出稿金額の上限が決まっているというデメリットも存在します。

また細かい分析もできないため、長期的な運用を前提としている場合は、多少手間がかかってもAdvancedを選択することをおすすめしています。

本記事の以下項目、運用方法やコツなどは、Advancedについての説明です。

Apple Search Ads(ASA)を配信・運用する方法

事前に必要なモノ

Apple Search Ads(ASA)を配信するためには、「App Store Connect」と「Apple ID」が必ず必要となります。

下記リンクより各開設方法を閲覧することが可能ですので、配信前に必ず準備しておきましょう。
App Store Connect
新しい Apple ID の作成方法

アカウント作成

アカウントは、Apple Search Adsのページから作成することが可能です。

下記リンクから「初めて見る」をクリックし、BasicかAdvancedを選択し、必要情報を入力してアカウントを開設しましょう。
Apple Search Ads

キャンペーン作成

Apple Search Ads(ASA)のキャンペーンは下記手順で作成します。
1.配信するアプリの選択
2.国と地域の選択
3.キャンペーン名の入力
4.予算(通算予算)、1日の上限の入力

予算はアカウント単位での通算予算です。これを超えて広告が出稿されることは有りません。

一方「1日の上限」は、急激な検索ボリュームの増加(CM配信など)によっては、ストッパーがかかる前に広告が配信される場合があります。

つまり、設定金額を大きく超えて配信が行われることがあるため、予算設定は慎重に行いましょう。

※将棋のニュースが流れたタイミンで、「将棋 アプリ」というキーワードのボリュームが増加。数分単位でボリュームが膨れ上がったため、Apple Search Adsがコストを検知する前に広告が配信され、結果暴発が起こる。

広告グループ作成

キャンペーンの作成が終わると、次は広告グループの作成に入ります。
広告グループでの設定項目は、
1.広告グループ名
2.デフォルトの最大CPT入札額
の2種類のみです。

推奨の入札額を大きく下回る場合、出稿量が激減してしまうため注意しましょう。

キーワード作成

広告グループを作成が終わると、いよいよ広告グループ内にキーワードを追加していきます。
キーワードは成果に大きく関わるので、慎重に追加するようにしましょう。
1.検索マッチの設定を決める
2.広告グループのキーワードを追加する

検索マッチをオンにした場合、キーワードを追加することができなくなります。その代わりに、親和性が高いとASA側で判断されたキーワードへ自動的に配信されます。

明確な意図がある場合を除き、基本的には「オフ」で設定しましょう。キーワードを追加する際には、「候補」として相性の良いキーワードを選定して表示してくれます。

こちらのキーワードも参考にしながら、自分のアプリと相性の良いキーワードを選定するようにしましょう。

おすすめの構造

Apple Search Adsは、Appleが公式で推奨している構造が存在します。
キャンペーン階層として4つ
・ブランドキャンペーン
・汎用キャンペーン
・競合キャンペーン
・調査キャンペーン

広告グループ階層に詳細カテゴリの完全一致、ただし調査キャンペーンのみ部分一致も追加。この構造にすることで、大まかにCPT単価感の近いもの、運用方法の近いもの通しでキャンペーンを分けることができ、さらに新規キーワードの調査も同時にできるようになります。

構造に困ったらぜひこちらの推奨構造を参考に設定を行ってみて下さい。

Apple Search Ads(ASA)で成功するための3つのポイント

兎にも角にもキーワード選定

Apple Search Adsは検索連動型広告ですが、Google広告の検索面と異なり、「調べる」ために検索する人は殆どいません。

アプリのジャンル、カテゴリや親和性の高い他アプリなど、自分のアプリのターゲット層がインストールしそうなキーワードを意識し続けましょう。

とにかく「キーワード」の選定が運用の成否に大きく関わります。ASAのキーワード画面とにらめっこ、これがASA運用者の日常となります。

キーワードを探し続けよう

Apple Search Adsは、広告表示枠が非常に少ないプラットフォームの1つでもあります。

例えば「占い」と言ったようなボリュームが有り効果に直結するキーワードでは他アプリとのCPT(タップ単価)の上げ合いが発生する、ということを意味します。

新しいキーワードを追加しない場合、パフォーマンスがどんどん悪化してくる可能性があります。また、前述したとおりApple Search Adsでは、「調べる」ために検索する人がほとんどいません。

なのでジャンル・カテゴリ・他アプリ等、一度キーワードを追加したらそこから広がりづらい、ということになります。

これを改善するために、「Search Match」や「部分一致」といったキーワードをうまく使い、新しいキーワードを発見する動きができるかどうかが、Apple Search Adsでの成功の鍵となります。

クリエイティブを出し分けよう

Apple Search Adsには「クリエイティブセット」という概念があります。

クリエイティブセットは、広告グループごとに表示されるクリエイティブをコントロールできる機能です。キーワードの広がりにくいApple Search Adsですが、これをうまく使うことでCTR、CVRの改善が見込めます。

少し難しい領域なのですが、慣れてきたら積極的に利用したい機能の1つです。

まとめ

いかがだったでしょうか?
前述したとおりApple Search Ads(ASA)はアプリマーケティングを行う上で、欠かすことのできないプラットフォームの1つとなっています。
アプリ広告プラットフォームの中ではトップクラスでCVRが高い媒体なので、AppleSearchAdsで成功するため、改めて「キーワード選定」「キーワード調査」「クリエイティブセット」を意識して運用を開始してみてはいかがでしょう。

G-KITではApple Search Adsの運用代行を行っています。

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この記事を書いた人
G-KIT編集長
アプリマーケティングのみならず、総合デジタルマーケティング及び、コンテンツクリエイティブを自慢とするG-KITのメディア編集長。Webメディア業界に約8年間従事し、マネジメント・販売管理やマーケティングなど、数々の業務に携わる。YouTubeチャンネル支援や採用メディア支援などを駆使し真剣にクライアントの課題に取り組んでいる。趣味はゲームとウイスキーを嗜むこと。